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事例じれい

State of Play 日本

PlayStation ・ 初はつの地域ちいき特化とっか型かたショーケース
ステート・オブ・プレイ 日本
Sony Interactive Entertainment
クリエイティブプロデューサー
日本にほん/グローバル
2025
課題かだい
Challenge
課題かだい

「最初さいしょから日本にほんのためにつくられた」と感かんじさせる必要ひつようがあった、グローバルフォーマット。

State of Play は、PlayStation の旗艦きかんショーケース。Sony が最大級さいだいきゅうのタイトルを、世界中せかいじゅうの観客かんきゃくへ一斉いっせいに披露ひろうする、その大黒柱だいこくばしら。フォーマットは、欧米おうべいのゲーム文化ぶんかに合あわせて作つくられていた。速はやいカット、熱狂ねっきょうのエネルギー、スペクタクル優先ゆうせんの構成こうせい。

PlayStation は、前例ぜんれいのないことをやろうとしていた。日本にほんの観客かんきゃくのためにつくる、地域ちいき特化とっか型かたの State of Play。吹ふき替かえ版はんではない。日本語字幕にほんごじまく版はんでもない。完全かんぜんなトランスクリエーション。State of Play というブランドを背負せおいながら、根本こんぽんから異ことなる番組ばんぐみ。

課題かだいは、まさに「床の間とこのま」の問題もんだいだった。State of Play の何なにが神聖しんせいで、State of Play たらしめているものは何なにか。そして、その周まわりの「部屋へや」、別べつの観客かんきゃくのためにつくり直なおせる余白よはくはどこか?

「ロサンゼルスで熱狂ねっきょうを生うむ発表はっぴょうが、東京とうきょうでは響ひびかないことがある。言語げんごのせいじゃない。リズムのせい。」
アプローチ
Approach
アプローチ

神聖しんせいなものを、見極みきわめる。あとは、すべてつくり直なおす。

グローバル版はん State of Play のあらゆる要素ようそを洗い出あらいだし、「神聖しんせい」か「可変かへん」かに分類ぶんるいした。発表はっぴょうそのもの、PlayStation のブランドアイデンティティ、そしてプレミアイベントとしての地位ちいは、神聖しんせい。交渉こうしょうの余地よちはない。けれど、ペース、トーン、進行しんこうのかたち、ビジュアルの美学びがく、音楽おんがくの方向性ほうこうせいは、すべて可変かへん。ブランドの「表現ひょうげん」であって、ブランドそのものではない。

三みっつの戦略的せんりゃくてき判断はんだんが、番組ばんぐみを決定けっていづけた。

企業きぎょうの声こえではなく、信頼しんらいされる声こえを。 ホストに、日本にほんでもっとも愛あいされる声優せいゆうのひとり、フォロワー120万人まんにんの梶かじ裕貴ゆうきを迎むかえた。台本だいほんを読よむのではない。ファンがファンに語かたりかける立たち位置いちで。その説得力せっとくりょくは、企業きぎょうのヒエラルキーではなく、文化的ぶんかてきな信頼しんらいから来きていた。梶かじが自身じしんのチャンネルで番組ばんぐみを自発的じはつてきに紹介しょうかいすると、130万まんインプレッションを生うんだ。どんな有料ゆうりょうメディアにも再現さいげんできないリーチ。

信頼しんらいの合図あいずとしての、ノスタルジア。 PlayStation を象徴しょうちょうする日本にほんのマスコット、トロを番組ばんぐみに再登場さいとうじょうさせた。長年ながねんの日本にほんのファンにとって、トロの登場とうじょうはブランド認知にんちを超こえる何なにかを呼よび起おこした。日本にほんで PlayStation コミュニティを築きずいたのは誰だれなのか、Sony はちゃんと覚おぼえている。その合図あいずだった。観客かんきゃくの反応はんのうは、即座そくざだった。ファンは「過去かこ最高さいこうの State of Play 」と呼よび、次回じかいはもっとトロを、と求もとめた。

トップからの、本気ほんき。 PlayStation の CEO、西野にしの秀明ひであきが登場とうじょうし、日本にほんの観客かんきゃくに直接ちょくせつ語かたりかけた。日本にほんのメディアは、これを正ただしく読よんだ。型かたどおりの企業きぎょう挨拶あいさつとしてではなく、PlayStation が日本市場にほんしじょうとの関係かんけいを本気ほんきで築きずき直なおそうとしている合図あいずとして。Yahoo!ニュース(日本にほん)は、PlayStation が「日本にほんでブランドを再構築さいこうちくする」という枠組わくぐみで報ほうじた。

Yuki Kaji on set
梶かじ裕貴ゆうき ・ ホスト、State of Play 日本にほん
制作せいさく
Production
制作せいさく

ひとつのブランド、二ふたつの文化的ぶんかてき文脈ぶんみゃく、妥協だきょうなし。

実行じっこうには、ロサンゼルス、ロンドン、東京とうきょうの Sony チーム、さらにエージェンシーパートナーの PUSH Japan(東京とうきょう)と OFFBASE(LA)をまたぐ連携れんけいが必要ひつようだった。コンセプトから番組ばんぐみ後ごの成果せいか分析ぶんせきまで、クリエイティブパイプラインを管理かんりした。戦略せんりゃくの枠組わくぐみから、制作せいさく、そして測定そくていまで。すべてのサイクルを。

番組ばんぐみは、日本にほんの観客かんきゃくの期待きたいを軸じくに組み立くみたてた。より練ねり上あげた構成こうせい。スペクタクルだけでなく「つくり込こみ」を見みせる開発者かいはつしゃの対話たいわ。そして、Elden Ring Nightreign のようなグローバルの大黒柱だいこくばしらと並ならべて、日本文化にほんぶんかに響ひびくタイトル(Dragon Quest VII Reimagined、Fatal Frame II、Tokyo Xanadu)に重心じゅうしんを置おいたラインナップ。

音楽おんがくは、J-POPのトーンへ寄よせた。ビジュアルの美学びがくは、より柔やわらかく、親したしみやすく。そして、カラーパレットそれ自体じたいが、ひとつの戦略的せんりゃくてき判断はんだんだった。番組ばんぐみは、深ふかく鮮せんやかなブルーに振ふり切きった。それは、二ふたつの役割やくわりを同時どうじに果はたす。日本にほんのスポーツと文化的ぶんかてきアイデンティティに深ふかく根ねづく色いろ「サムライブルー」を響ひびかせながら、競合きょうごうの緑みどりや赤あかに対たいして PlayStation 自身じしんのブルーというブランドポジションを強つよめる。ひとつの色いろの選択せんたくが、観客かんきゃくによって違ちがう意味いみで読よまれる。日本にほんの視聴者しちょうしゃは文化的ぶんかてきな共感きょうかんを覚おぼえ、世界せかいの視聴者しちょうしゃは PlayStation のブランドが強つよまるのを見みた。

ソファにトロが寄より添そうリビングルームのセットは、典型的てんけいてきな欧米おうべいショーケースの無機質むきしつな熱狂ねっきょうではなく、温あたたかさと親したしみやすさを伝つたえた。

Yuki Kaji hosting State of Play Japan
制作せいさく ・ State of Play 日本にほん
成果せいか
Results
786K
全市ぜんし場ばでのピーク同時どうじ視聴者しちょうしゃ数かず
~7×
日本にほんのYouTube視聴者しちょうしゃ数かず、過去かこ平均へいきん比ひ
1.37B
各かくSNSチャンネルでの総そう潜在せんざいインプレッション
インパクト
Impact
インパクト

初はつの地域ちいき特化とっか型かたState of Play。そして、文化的ぶんかてき精度せいどがスケールするという証明しょうめい。

番組ばんぐみは、日本にほんの Twitter でトレンド1位くらいになった。主要しゅような日本にほんのゲームメディア(ファミ通とおり、電でんファミニコゲーマー、IGN Japan)は、これを通常つうじょうの PlayStation イベントとしてではなく、戦略せんりゃくの転換てんかんとして報ほうじた。PlayStation が、日本市場にほんしじょうへ正面しょうめんから向むき直なおった、と。

観客かんきゃくは、あらゆる文化的ぶんかてきな合図あいずを、正ただしく読よみ取とった。梶かじの存在そんざいは「これは、あなたのための番組ばんぐみです」と言いった。トロは「私わたしたちは、覚おぼえている」と言いった。西野にしのは「これは、私わたしたちにとって大切たいせつなこと」と言いった。その組み合くみあわせは、翻訳ほんやくされた番組ばんぐみには決けっして生うめないものを生うんだ。観客かんきゃくが、一方的いっぽうてきに「向むけて」語かたられるのではなく、「語かたりかけられている」という感覚かんかくを。

これは、ローカライズの仕事しごとではなかった。トランスクリエーション。同おなじ神聖しんせいな対象たいしょうの周まわりの「部屋へや」を、丸まるごとつくり直なおす。State of Play というブランドは、損そこなわれずに生き残いきのこった。そして日本にほんの観客かんきゃくは、ここ数年すうねんではじめて、PlayStation がふたたび「自分じぶんたちのもの」だと感かんじた。

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